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市民の人権擁護の会 日本支部
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オピニオン2005/4/4


 子どもの専門家が危ない法施行日に専門病棟で子どもが死亡

危惧していたことが現実となった。原因や治療方法もはっきりしないまま、注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)、自閉症などの発達障害児の薬物治療を行う「こころの専門家」が集う児童精神科病院「都立梅ヶ丘病院」で、発達障害者支援法が施行された4月1日に入院 中の8歳の女児がおぼれ、搬送先の病院で死亡していたことが摘発された。

 報道によると、午後1時30分ごろ風呂場で入浴中におぼれているのを職員が発見、すでに心停止状態になっており、2日に搬送先の病院で死亡していたということ。すでに警視庁北沢署が業務上過失致死容疑などで捜査、遺体を司法解剖して死因を調べている。

 なぜ、8歳の育ちざかりの子どもが風呂場で溺死するのか?なぜ、子どもの心の専門病棟では、こどもをケアーすることができないのか?通常では考えられないことが精神病棟や専門家施設で起こる。

 都立の施設では似たようなことが近年起きている。平成15年には、知的障害者施設「都七尾福祉園」で入所者が溺死していた。遺族は、「薬の副作用で注意力や反射神経が低下し、動作が緩慢になっておぼれた」と主張し、あの都社会福祉事業団を訴えていた。そして障害者団体などの支援を受け「七尾福祉園溺死事件を明らかにする会」が結成された。

 また平成10年には、日本最大の精神病院「都立松沢病院」で通院患者がトイレで死亡していた。家族が病院に捜索を依頼したにもかかわらず、捜索が不十分で発見ができなかった。その後、半日以上たって清掃人がトイレで発見したということ。死因は急性心不全。

一体、こころの専門家は危険な向精神薬を患者に処方していることを自覚しているのであろうか。その薬物が投与され、通常とは違う状態でいる患者や入所者を専門家は十分ケアーしているのであろうか。

今回の子どもは、入院するような症状を持っていたと専門家は判断し、入院治療を行っている。つまり、薬物投与の可能性がある、ということである。大人でさえ副作用で溺れ死んだり、痙攣を起こさせたりする向精神薬は、子どもにどんな副作用を起こさせるのか。

同病院で実験的に投与されている中枢刺激剤「リタリン」に対し、製薬会社は全身痙攣や幻覚、興奮、妄想などの副作用を報告している。副作用で被害を受けている家族のため、2年前に「リタリン問題を考える会」が結成され、ホームページが開設されている。

 ADHDやLDなどと言われる発達障害者・児を支援するために発達障害者支援法が、昨年12月支援の実態やケアーの中身を検証することなく、論議不十分なまま成立、4月1日の施行にむけて急ピッチに作業が進めらていた。施行を迎え、その中心的存在であった同病院で、信じられない現状が今回発覚した。法令の検討や審議で上がっていた、支援の中身や現状が隠されたまま、今回の惨劇は起きている。

 今回の事件は徹底的に解明されなければならない。今後起こることが予測される子どもたちの死を防止するため、その病名や治療内容、投薬実態などを解明し、血中や体内に残留した薬物を調べ上げ、この子どもに何が起きたのか検証されなければならない。

以上

市民の人権擁護の会 日本支部


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