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市民の人権擁護の会 日本支部
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オピニオン2007/1/13


2007年1月10 日山形県において小学生が自殺をしました。

「10日午前11時ごろ、山形県北部の町立小学校の体育館にある男子トイレの個室で、

小学5年の男子児童(11)が首をつっているのを担任が見つけた。男児は病院に運ばれたが、間もなく死亡した。

酒田署は、自殺と見て原因を調べている。 調べでは、男児は荷物をかけるフックにくくりつけられた縄跳びの縄で首をつっていたという。トイレは内側から鍵がかけられていた。遺書は見つかっていない。

町教委と同校によると、3時間目の授業が始まる際に男児がいないことに担任が気づいて捜し、トイレでぐったりしている男児を見つけた。

男児は人なつこいがカッとしやすい性格で、1年ほど前から精神を安定させる薬を服用していたらしい。母親からは「1人にさせないでほしい」と要望されていたという。」 (朝日新聞より)

*関連メディアデータ:http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20070110i306-yol.html?C=S


この事件が起きたことを受けて、教育関係者、メディア関係者の方々に当会から1月12日に声明をだしました。

関係者各位

 子どもたちを殺さないで<死に追い詰められる子どもの心>

前略

本日、インターネットなどのニュースを通じ、山形県の小学5年生が学校で首をつり、死亡していた、という報道を知りました。警察は自殺と見て、事件の原因を調べているということです。本当に今、私たちの未来を築く子どもたちの育成に関し、重大な局面を迎えていると感じました。

同じ小学生の子どもを持つ父親として、そして14年間、このような子どもに関わる事件に関する調査事実を発表してきた市民団体の代表世話役として、今回こそ、事件に関連する子どもの危険性について警鐘を発し、一部の人々の既得権のために次世代を担う子どもたちが踏みにじられないよう、事件の真相の追究と事実発表を関係者にお願いするとともに、当会から発する情報が関係者のお役にたつことを祈り、このファックスを送付させていただく次第です。

2005年の発達障害者支援法の施行とともに、多くの子どもがADHD(注意欠陥多動性障害)やLD(学習障害)、自閉症と診断され、自殺や突然死の副作用がある精神薬を処方されています。

今回の事件の報道によると、この少年は、かっとしやすい性格で、一年ほど前から精神を安定させる薬を服用していたらしい、ということです。「児童は通院し、気持ちを安定させる薬を飲んでいた。」と同学校の校長は述べていた、ということです。

かっとしやすい、友達とトラブルを起こすとされた子どもは、一体誰が精神薬を飲ませる医師のところに送ったのでしょうか。なぜ、危険な精神薬を処方する医師のところに通院させたのでしょうか。その医師は何を根拠に診断したのでしょうか。そして、どんな精神薬をどんな理由で処方したのでしょうか。さらにその副作用の兆候を誰も気づかなかったのでしょうか。

もし、副作用を知っていれば、もし本当の原因を知っていれば、最悪の結果が生じないよう、どこかの地点でこの少年を救いだすことができたかもしれません。

かっとなる子どもをおとなしくさせるために、精神薬を処方する専門家に送ったのでしょう。両親や学校関係者は、科学的根拠は分からないが、きっと心を治療すると盲目し、精神薬や精神科の落とし穴を知る機会がなかったのでしょう。そして、その治療、特に薬物によって少年は、抑えつけられ、自分自身を見失い、自分の中の生じるさまざまな不快感、副作用に列挙される精神の異変を感じていたことでしょう。

専門家と言われる精神科医と製薬会社は、発達障害者支援法の施行前から、当初10万の子どもたちに治療薬を処方するために実験を繰り返していました。同法が施行するや否や、ある製薬会社は、昨年厚生労働省にADHD治療薬の認可を得るため申請を行っています。

文部科学省も診断や精神薬の問題を懸念し、ガイドブックには「原因も分からず、根本治療もない」と記載しましたが、以前に行ったADHDやLD、自閉症の調査の数字が一人歩きし、まるで6.3%の子どもがADHDやLDを発症していると錯覚されるようになっています。

ADHDやLD、自閉症の調査・診断項目には以下のような項目が挙げられています。

・ 聞きもらしがある。

・ ことばにつまったりする。

・ 初めて出てきた語や普段あまり使わない語を読み間違える。

・ 計算をするのにとても時間がかかる。

・ すぐに物をなくす。

・ そわそわして落ち着かない。

・ 走り回ったり、高い所にのぼったりする。

・ 大人びている。

・ 自分だけの知識世界がある。

・ 他の子どもたちから、いじめられることがある。

このようなチェックリストに子どもたちが当てはまると、適切な検査もなく、脳機能障害である発達障害とされ、中枢神経刺激剤や抗うつ剤が処方されることになりました。

大人が覚せい剤として使用している中枢神経刺激剤の処方に、多くの子どもたちが苦しんでいます。また、日本の子どもに処方される抗うつ剤は、銃乱射事件の原因になったとされ、その後米国では販売停止になっています。

それにもかかわらず、精神科医たちはレントゲンや血液検査、その他の科学的診断もなく、子供がADHDや他の「精神障害」を患っていると診断することを許されています。上記のチェックリストが使用され、診断され続けています。ある市では毎年100人近いペースで診断される子どもたちが増加しているということです。

このように不当に診断され、精神障害と分類され、そして危険な精神薬が処方されている子どもたちを守っていきたいと思いませんか。

当会は、37年間にわたって精神医療による人権侵害、特に子どもや女性に対する精神医療による虐待を公表してきた国際的な市民団体です。日本支部も1992年に設立され、多くの行政機関や警察当局、医師や弁護士、薬剤師、あるいは市民団体や議員、報道機関とともに、このような精神医療の人権侵害を調査し、摘発してきました。

特に、子どもたちに対する診断や処方の問題を知らせるために、国会や地方議会で議員に質問していただいたり、国会議員会館や憲政記念館をはじめ各都市でパネル展示会や講演会を開催するなど活動を展開してきました。

このような活動の結果、昨年には上記の中枢神経刺激剤による子どもの突然死や心臓麻痺・発作などの副作用の危険性が厚生労働省によって公表されるようになりました。また、子どもにも処方される上記の抗うつ剤についても、ようやく同省に認めてもらい、自殺の副作用について警告が発せられるようになりました。

現在、当会では、新しいDVD「精神医学:死を生み出している産業」を制作し、発表しています。このDVDは、密室化された精神医療の実態に迫った記録映像です。160人以上の精神保健に関係する医師や内部告発者、教育者、専門家、被害者へのインタビューを通して、この記録映像はなぜこれほど多くの人々が、精神医学の暴力的な実践に反対意見を述べるのかについて明らかにしています。精神薬を服用した子どもたちや、精神薬の服用や精神科での治療によって子どもたちを亡くした両親ら関係者のインタビューが収録されています。

当会では、このDVDを情報として提供し、子どもたちを守る強力な武器として活用していただきたいと考えています。精神医療の実態について詳しくお知りになりたい方は、ご遠慮なく当会にご連絡ください。この種の精神医療の問題について精通しています。電話やe-メールで連絡したり、啓発資料や公式報告書、不祥事を起こした精神医療に関する資料に目を通すために、www.cchrjapan.orgにアクセスすることもできます。

今回の事件に関係する、医師の診断と処方された精神薬の問題について、多くの人が関心を寄せ、その真相を調査したり、広く市民に知らせたりすることが大切です。この悲劇を繰り返さないため、このような取組みが各地で行われることが期待されます。

ADHDやLDの治療薬や抗うつ剤、前述した精神医療による「選別テスト」、その他の科学を装った有害な精神医療による実践から、私たちの子どもや学校を解放し、本来の学びの場にもどしていくため、当会は援助していきたいと考えています。今後ともよろしくお願いします。

草々

市民の人権擁護の会 日本支部


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