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市民の人権擁護の会 日本支部
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オピニオン2007/9/30


 次々と明らかになるリタリンの被害
精神科医の危険な投薬から子どもや若者を守れ

 前略

 

ここ最近、向精神薬リタリンに関する報道が相次ぎ、その危険な副作用と深刻な乱用の実態、そしてそれを安易に処方する医師の恐るべき実態が明らかにされつつあります。  

当会は精神医療現場の被害報告を受け付けるホットラインを開設していますが、根拠のないままに「うつ病」「ADHD」などと病名をつけ、リタリンを安易に処方する精神科医の実態が数多く報告されてきました。  

そのため、特にひどい実態が報告された東京クリニックに対しては、行政が現行の法律を最大限に解釈して適切に指導するよう、管轄する新宿保健所や東京都に何度も働きかけてきました。そして先日、医師の処方権に踏み込む形となる、画期的な立ち入り調査が実施されました。  

ついには、リタリンの製造元が、乱用防止などを理由に、うつ病についての効能効果を取り下げる方針を固めることとなりました。リタリンの安易な投与によって命や人生を奪われた被害者とその家族が中心となり、声を上げ続けて来た成果が、ようやく実を結んできました。  

しかし、安心できない側面があります。リタリンと同じ成分(塩酸メチルフェニデート)の新薬「コンサータ」がまもなく承認される予定になっているからです。コンサータの適応症はADHD(注意欠陥多動性障害)に限定されますが、承認されれば国内初のADHD治療薬となり、新たな側面の問題が生じます。すなわち、薬の認可が先行した欧米諸国で深刻な社会問題となっている、子どもへの薬漬けと乱用問題です。  

リタリン乱用者は、口をそろえてこのように言います。「薬を飲むと、最初はとても集中力が増し、何でもできるような気がした。」これは、覚せい剤使用にも共通します。同様に、注意力が散漫であったり、落ち着きがなかったりする子どもがこの種の薬を飲むと、一時的に落ち着き、周囲にとって望ましい行動をとることができます。  

はっきり言ってしまうと、子どもの行動や思考を変えることのできる安易で即効性のある手段なのです。当然ながら、そこには子どもの心身に深刻な影響を及ぼすリスクが存在します。しかし、現場の医師からは十分な情報が伝えられていないのが現状です。  

リタリンや同種の薬には、突然死や依存などの危険な副作用がありますが、服用する子ども本人は当然、親も通常そのような情報を知りません。また、ADHDの診断が、うつ病の診断と同様、客観的基準が存在せず、医師の主観によってのみ判断され、誤診も多いという実態を知る人も数少ないのです。  

子どもが問題行動を起こしている場合、本人よりも周囲の環境に問題があることも多いのですが、全て子ども本人の「発達障害」のせいにされ、ただ子どもだけが薬で抑え付けられる危険性があります。  

厚生労働省によると、「コンサータ」は、10月3日に開かれる薬事・食品衛生審議会薬事分科会で最終的に承認される見通しです。ただし、承認条件として、「診断治療に精通し、薬剤のリスクを理解している医師のもとで使われるような措置を講じることが付与される」とされています。  

しかし、この措置はどこまで信用できるのでしょぅか。リタリン乱用が突如として社会問題として認識されるようになった今、承認の前に見直すことはないのでしょうか。安易な診断・処方によって数多くの若者を乱用に追い込んだリタリンと同様の問題は未然に防げるのでしょうか。  

安易な診断・処方によって2000万人もの子どもを薬漬けにし、薬物乱用を低年齢化させた欧米諸国の轍を踏むことはないのでしょうか。これ以上日本の将来を担う子どもや若者の未来を奪うようなことを許してはなりません。  

当会は、精神医療の隠された実態を知らせる移動式展示会を各地で開催し、被害を防ぐための啓発活動を行っています。今月は、名古屋ツアーとして、国の重要文化財の名古屋市市政資料館で展示会を開催しました。  

そこでは、リタリンを服用して死亡したり、自殺衝動に駆られたり、凶悪事件を起こすようになったりした子どもの実態をパネルやプラズマテレビで紹介しておりますので、今後、展示会を各地で開催しますので、どうぞ最寄の場所にお越しください。

 

 早々 

市民の人権擁護の会 日本支部


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