logo
市民の人権擁護の会 日本支部
logo


精神科医師・精神科医療施設の摘発事例 2008年02月04日付 ニュース

■◇■◇■◇■ 精神科医師・精神科医療施設の摘発事例■◇■◇■◇■


    カテゴリ

  • 違法な診療・処方行為
  • 詐欺・収賄・不正受給
  • 殺人・傷害・暴行
  • 強姦・強制わいせつ
  • 横領・着服・窃盗
  • 拘束・隔離による死亡事件
  • 入院治療による死亡事例

    違法な診療・処方行為

    東京クリニック(東京都新宿区) 平成19年11月16日、依存性があり幻覚・妄想などの副作用があり乱用が問題視されている向精神薬リタリンを安易に処方することで有名であり、行政機関に苦情が殺到していた東京クリニックで医師免許のない従業員たちにリタリンなどの薬物を大量に処方させていた疑いが強まり、警視庁生活環境課は医師法違反容疑で、東京クリニックと関係先に家宅捜索を行った。同クリニックには、医療法違反(不適切な診療)で東京都と新宿区保健所が同年9月18日に立ち入り調査を行っていた。

    宝塚三田病院(兵庫県三田市) 平成19年12月3日までに、県内の60代女性のうつ病患者に直接診察をせず薬を処方するなど医師法違反の恐れがあるとみて、兵庫県は指導の中で最も重い「指摘」とし、文書で改善計画の提出を求めた。この患者に対して同病院から直接診察を受けていないにもかかわらず、自宅に抗うつ薬などが宅配便で届くようになり、家族が送付を止めるよう再三求めたが、1、2ヶ月おきに約2年間続いた。受診経験がない女性の夫あてにも薬剤が送られてきていた。その間、同女性は精神状態が悪化し、送られてきた薬を多量に飲んで自殺未遂を図っていた。

    幸仁クリニック(東京都足立区) 平成19年12月18日、向精神薬リタリンを無資格の職員らが処方していた京成江戸川クリニックを開設した医療法人理事長で、精神科クリニック「幸仁クリニック」院長の板橋仁医師が、医師法違反の教唆容疑で11月に警視庁に逮捕されていたことが発表された。板橋医師は、京成江戸川クリニック側に違法診療を行うようそそのかしたとされ、同日、同容疑で東京地裁に起訴された。


    京成江戸川クリニック(東京都江戸川区) 平成20年1月21日、医師免許のない事務員などに向精神薬リタリンなどの処方をさせたとして医師法違反で起訴されていた、同クリニック元院長の小倉暢夫被告に対する裁判の初公判が東京地裁で開かれ、検察側から懲役1年が求刑された。公判では、リタリンを一度に千錠処方したり、通常は2週間分しか処方できない薬を4週間分処方し、2回に渡って診察したようにカルテの虚偽記載をしたり、7種類以上の薬を一度の処方すると保険点数が低くなることから、2回に分けて処方したかのように見せる虚偽記載をするなど、ずさんな実態が明らかにされた。


    詐欺・収賄・不正受給

    宝塚三田病院(兵庫県三田市) 平成19年8月31日、同病院理事長で、社会福祉法人の理事長でもあった山西悦郎氏が、厚生労働省九州厚生局の松嶋賢前局長に対し、中古の高級車3台を無償で譲ったり、1500万円を貸したりしていたことが発覚した。社会福祉法人側には、3年間で国から10億円以上の補助金が出されていた。厚生労働省は、山西氏は前局長の利害関係者であると認定し、車や現金の受領が国家公務員倫理法に違反するとして、同年9月13日、前局長に自主返納を要請した。

    石本神経科内科医院(愛媛県松山市) 平成19年9月27日、虚偽報告をして診療報酬を不正に受給していた松山市の石本神経内科の院長・石本祐友医師に対して愛媛社会保険事務局は保険医登録を取り消す決定をした。石本医師は、向精神薬を通常の4、5倍の量を処方するなど厚労省が適正と定めた基準量を超えた薬を患者に処方していた。複数の薬剤師から向精神薬の過剰投与に関する通報があり、県と同事務局が調査した結果、不正が判明した。

    東松山病院(埼玉県東松山市) 平成19年11月1日、医師や働いている看護師を実際より多く報告し、入院基本料を過大に請求していた問題で、患者の家族や病院に勤務する職員らの組合が、不適正に徴収された費用の返還を求めて「家族の会」を結成することを明らかにした。県国保医療課などにより、入院患者が支払う必要のない費用を徴収していたことが明らかになっている。患者家族らは別途徴収された費用だけでも、過去10年間で少なくとも約3億7,500万円あると主張。大半の患者家族には説明や謝罪、返金が一切なかった。

    厚生労働省医系技官 平成19年11月15日、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室を卒業後、厚生省(現厚労省)に入局し精神保健福祉課課長補佐などをつとめながら、うつ病に関する研究などもしていた精神科医・中村健二被告らが厚労省の補助金計約590万円を騙し取ったとして、詐欺罪などに問われた件の判決が東京地裁で開かれ、中村被告に懲役2年の実刑が言い渡された。01-02年度に国立精神・神経センターの精神保健研究所長が受けた補助金のうち約175万円を騙し取ったとされる。


    殺人・傷害・暴行

    埼玉江南病院(埼玉県) 平成18年7月20日、精神科に入院中の患者に男性準看護師が暴行したとして、さいたま地方法務局は人権侵害があったとして、準看護師を傷害の疑いで熊谷署に刑事告発し、院長と病院を経営する医療法人の理事長に再発防止の改善を勧告した。

    国立精神・神経センター国府台病院(千葉県市川市) 平成18年11月8日、国立精神神経センター国府台病院でPTSD治療を受けていた女性患者が、当時主治医であった金吉晴医師から顔を殴られて難聴になったとして、医師と国に対し、約890万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁であり、裁判長は医師による暴行やカルテの改ざんを認定し、国と医師に約150万円の支払いを命じた。金医師は国内のPTSD研究の第一人者として有名。金医師は、殴ったことを「治療の手段」と主張していたが、判決は「治療とみるのは常識に照らして無理がある」とし、「改ざんをする人物の供述の信用性は低い」とした。

    おがさわらクリニック(東京都板橋区) 平成19年2月28日、当時28歳の交際女性を14年12月に絞殺し、懲役9年の判決が下されていた精神科医の小笠原晋也に対して、医師免許剥奪の行政処分が下された。彼は、同クリニック院長を務め、精神分析の分野では有名な精神科医であった。

    東京クリニック(東京都新宿区) 平成19年9月27日、診察結果の説明を求めた女性患者の髪の毛を掴んで壁に頭を叩きつけ、付き添いの夫にもケガを負わせ、有罪(懲役2年執行猶予3年)が確定していた同クリニック前院長の精神科医・伊澤純に対し、医道審議会は医師免許停止2年の行政処分を決定した。伊澤医師は3月に東京地裁で有罪判決を言い渡された後も医療行為を続けていた。

    医療法人愛全会武蔵野病院(群馬県太田市) 平成19年12月7日、群馬県太田署は、入院中の無職男性患者の頭を蹴るなどして死亡させたとして、傷害致死の疑いで看護師大渕充容疑者を逮捕した。男性患者は20代前半から45年間同病院に入院させられていた。また、大淵容疑者は「数年前から何人かに暴行していた」と供述している。

    山田病院(東京都調布市) 平成20年1月11日、警視庁調布署は、同病院副院長の精神科医の進藤啓介容疑者を殺人未遂の疑いで逮捕したと発表した。進藤容疑者は、不倫関係にある交際女性と口論になり、女性の首を両手で絞めて殺害しようとした疑いがもたらえている。


    強姦・強制わいせつ

    安田メンタルクリニック(愛知県豊田市) 平成19年2月28日、診察行為と偽って複数の女性患者の胸や下半身を触るなどして強制わいせつなどの罪に問われ有罪(懲役1年8月・執行猶予4年)が確定していた、同クリニック元院長の精神科医安田好博被告に対して、医師免許剥奪の行政処分が下された。

    都南病院(岩手県盛岡市) 平成19年9月27日、薬を用いて女性患者らを暴行し、準強制わいせつ、準強姦の罪で有罪(懲役3年執行猶予5年)が確定していた精神科医、濱崎高行に対し、免許取消しの行政処分が下された。彼は、当時18歳の患者少女に睡眠薬を飲ませ、15時間昏睡状態にさせて暴行し、別の18歳の少女にも同様の手口でわいせつ行為をしていた。


    横領・着服・窃盗

    国立精神神経センター武蔵病院(東京都小平市) 平成18年9月18日までに、長期入院患者のキャッシュカードを盗み、現金316万円を引き出したとして警視庁小平署は国立精神・神経センター武蔵病院の准看護師、神原栄子容疑者を窃盗の疑いで逮捕した。

    国立精神・神経センター国府台病院(千葉県市川市) 平成18年10月31日、患者の入院費などを着服したとして、同センターは運営局会計二課の歳入係長の男性を同日付で懲戒免職処分にした。

    宮城県精神医療センター(宮城県名取市) 平成19年5月18日、宮城県病院局は入院患者2人の預金通帳から現金約3百万円を引き出し、着服したとして、県精神医療センターの大槻玲看護師を懲戒免職とした。

    松山記念病院(愛媛県松山市) 平成19年7月10日までに、医事課長だった男性幹部職員が、病院預りで保管されていた精神科入院患者13人分の現金約975万円を着服していたことが分かった。運営する財団法人「創精会」は10日付で同職員を懲戒解雇した。


    拘束・隔離による死亡事件

    宝喜クリニック(東京都杉並区) 平成19年2月28日、女性患者を病院に搬送する際、拘束して精神安定剤を注射し、さらに口にティッシュペーパーを詰めて窒息死させたとして、業務上過失致死罪に問われ、有罪判決(禁固10月執行猶予3年)が確定していた精神科医の宝喜正身医師に対し、免許停止1年の行政処分が下された。

    式場病院(千葉県市川市) 平成19年4月15日、ノロウイルスに感染していた入院中の女性患者が、仰向けに拘束された状態で喉に嘔吐物を詰まらせて死亡した。女性患者は両手を縛られ、寝返りが出来ない状態だった。

    成増厚生病院(東京都板橋区) 平成19年11月2日、前年10月に同病院内で放火による火災が発生し、入院患者1人が死亡、5人が負傷した事件について、警視庁は新貝院長ら6人を業務上過失致死傷容疑で東京地検に書類送検した。火災発生時、当直看護師2名が出火元の病室に駆けつけたが、その他5室の個室の鍵を開けずに避難したため、個室に閉じ込められて逃げ遅れた患者が死亡や重体に陥った。個室は外から施錠され、室内からは扉を開けることができなかった。


    入院治療による死亡事例

    都立梅ヶ丘病院(東京都世田谷区) 平成18年9月27日、東京都は、2005年4月に8歳の入院女児が浴槽で溺れて死亡した事件について、付き添いの保育士を2ヶ月の停職、病院長と看護科長を減給とする処分を行った。同病院は小児精神科の専門病院として有名で、院長は児童青年精神医学会理事長であり、「専門家」として、主要な教育、医療行政に関わっている。

    府立洛南病院(京都府宇治市) 平成19年11月13日、精神科に入院中に出血性肺梗塞で03年5月に死亡した女性の遺族が、病院が適切な措置を怠ったなどとして府に総額5,870万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が京都地裁であり、地裁は慰謝料など110万円の支払いを命じた。中村裁判長は看護の面で、カテーテルで血尿が生じたのに原因解明や改善の処置がなされていないと認定「人格への配慮に問題を残した」と指摘した。更に「精神科で患者との意思疎通が難しい場合は、家族への配慮も不可欠であるのに、家族の不満や不信感を悪化させ治療効果にも悪影響を与えたことが強くうかがわれる」と述べた。

    公立小浜病院(福井県小浜市) 平成19年11月30日、04年8月、当時51歳の男性が向精神薬の投与を受けたわずか20分後、心肺が停止、その後意識が回復しないまま翌年9月に死亡した件で、小浜病院は医療ミスを認めて遺族に3,600万円を支払うことで和解が成立したことを発表した。


HOME 国際本部日本語サイト リンク Facebook 連絡先:info@cchrjapan.org  


All rights reserved by CCHR JAPAN:連絡先:〒170-0004 東京都豊島区北大塚2-11-7-7F TEL&FAX:03-3576-1741 E-MAIL:info@cchrjapan.org