殺人・傷害・暴行

埼玉江南病院(埼玉県) 平成18年7月20日、精神科に入院中の患者に男性準看護師が暴行したとして、さいたま地方法務局は人権侵害があったとして、準看護師を傷害の疑いで熊谷署に刑事告発し、院長と病院を経営する医療法人の理事長に再発防止の改善を勧告した。

国立精神・神経センター国府台病院(千葉県市川市) 平成18年11月8日、国立精神神経センター国府台病院でPTSD治療を受けていた女性患者が、当時主治医であった金吉晴医師から顔を殴られて難聴になったとして、医師と国に対し、約890万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が東京地裁であり、裁判長は医師による暴行やカルテの改ざんを認定し、国と医師に約150万円の支払いを命じた。金医師は国内のPTSD研究の第一人者として有名。金医師は、殴ったことを「治療の手段」と主張していたが、判決は「治療とみるのは常識に照らして無理がある」とし、「改ざんをする人物の供述の信用性は低い」とした。

おがさわらクリニック(東京都板橋区) 平成19年2月28日、当時28歳の交際女性を14年12月に絞殺し、懲役9年の判決が下されていた精神科医の小笠原晋也に対して、医師免許剥奪の行政処分が下された。彼は、同クリニック院長を務め、精神分析の分野では有名な精神科医であった。

東京クリニック(東京都新宿区) 平成19年9月27日、診察結果の説明を求めた女性患者の髪の毛を掴んで壁に頭を叩きつけ、付き添いの夫にもケガを負わせ、有罪(懲役2年執行猶予3年)が確定していた同クリニック前院長の精神科医・伊澤純に対し、医道審議会は医師免許停止2年の行政処分を決定した。伊澤医師は3月に東京地裁で有罪判決を言い渡された後も医療行為を続けていた。

医療法人愛全会武蔵野病院(群馬県太田市) 平成19年12月7日、群馬県太田署は、入院中の無職男性患者の頭を蹴るなどして死亡させたとして、傷害致死の疑いで看護師大渕充容疑者を逮捕した。男性患者は20代前半から45年間同病院に入院させられていた。また、大淵容疑者は「数年前から何人かに暴行していた」と供述している。

山田病院(東京都調布市) 平成20年1月11日、警視庁調布署は、同病院副院長の精神科医の進藤啓介容疑者を殺人未遂の疑いで逮捕したと発表した。進藤容疑者は、不倫関係にある交際女性と口論になり、女性の首を両手で絞めて殺害しようとした疑いがもたらえている。